基本を学ぶという事

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パソコンに限らず、何の世界でも基本が大切です。
パソコンを使う際の基本とは、例えばマウスの操作やキーボードの操作です。

パソコンの基本操作とは

マウスの操作にはポイントやクリック、ドラッグなどがあり、キーボードの操作なら、かな漢字変換や文字のコピー、削除、ペースト、移動などがあります。
そして、ある程度キーボードに慣れてくればキーを見ないで打つタッチタイピングができるようになるはずです。
ただし、そのタッチタイピングもキーの配列をしっかり理解できなけばマスターする事はおぼつきません。

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ある一人のお客さん

基本が大切だという事を考える時、私は一人のお客様の事を思い出します。
その方を仮にNさんとします。
Nさんからは、音声入力の説明という事でサポートの依頼をいただきました。

パソコン 音声入力機能

お客様先でお目にかかったNさんは50代後半くらいにお見受けしましたが、仕事で使わなければならなくなり、これからパソコンを覚える必要があるという状況だったようです。
音声入力というのはWindowsのIMEも標準で搭載されている機能で、操作者がマイクに向かって話した音声をパソコンが認識して、それをそのまま日本語の文章にしてくれるというものです。

音声入力の弱点

NさんはWindowsXPにその機能がある事をご存知なく、別途1万数千円のソフトを購入されていました。
この音声入力は過去の一時期 有名テレビショッピングでパソコンが高性能である事を強調するためにさかんに宣伝されていたのですが、最近はほとんど聞く事はなりました。
この機能、一見便利そうですが、音声の認識率を上げるには最初にその操作者の発音やイントネーションの癖をそのソフトに登録する必要があり、これが意外に面倒なのです。

原稿を書くのに必要な手順

それだけではありません。
文書というものは基本形を作った後の推敲が重要なんです。
この原稿も、基本形を書くよりも推敲の時間の方が長くかかります。
つまり文字を削ったり入れ替えたり付け足したりして日本語として読みやすい文章にする操作です。
よほど文章を書きなれたライターでもない限り、これをしないで読みやすくて意味の通る文書にはなりません。

音声入力ではできない操作

このような編集作業は音声によって行う事ができず、必ずマウスやキーボードの操作が伴います。
しかしNさんはキーボードやマウスの基本を学ぼうとせず、その音声入力さえうまくでればパソコンを使う事がきると思い込んでいるようような印象を受けました。
その日は2時間程度の講習を終えたところで終了しました。
個人的にあまり深くお付き合いしたくない印象を受けたため、次回以降の依頼はこちらからお断りしました。
このお客さんがその後どうなったのかは知る術もありませんが、今回の操作説明をしていて、この方がパソコンを使えるようになるのは無理だろうと感じました。

基本なくして上達なし 学問に王道なし

Nさんとしては、キーボードは難しそうだし、これを今から苦労して覚えるよりも音声入力という"裏技" があるではないか と感じたのかもしれません。
しかし、それはあくまで文字入力を補助する機能でしかなく、キーボードの配列や操作を学ぶ事から人を開放するといった技術ではありません。
基本を学ばないところに上達なし。
スポーツでも外国語でも、基本をおろそかにしている人で上達している人はいないはずです。
何事も、上達したいなら基本をしっかりと学ぶ、これに勝る王道はありません。